前半を振り返ったり。 (4)

 なんとか間に合った。

NFC南:1.NO(5-2) 2.ATL(5-2) 3.CAR(4-4) 4.TB(2-5)

 混迷のNFC南、旋風を巻き起こしてるのは復興のNO。大物新人RBブッシュが何かにつけて脚光浴びてますが、快進撃の中心は、前任者とは雲泥の差の安定ぶりを見せるSDから転がり込んだQBブリーズと、ドラ7指名の無名新人WRコルストンという拾い物コンビ。勢いで色々ごまかしてる部分がある気はしますが、カトリーナ被害から奇跡の再建という、シナリオ的にはここが勝つのが一番キレイなのは間違いない。こういう「シナリオ」が侮れないのは、昨季ベティスのために優勝しちゃったPITも証明してます。ただ今後のスケジュールはドギツい。NFLは鬼か。
 今季もリーグで唯一試合平均200y超という圧倒的なランアタック見せてるATL。RBダンとともに開幕から走りまくってたQBヴィックは、ここにきてパスにも色気見せはじめて、それが意外と好調なもので高い得点力見せてます。ヴィック好調の要因は、とか分析するのはたぶんあまり意味ないんでしょう。今年はそういう年なんだと。あとはヴィックの健康状態がキープできるかだけ。守備は期待のDEエイブラハムが序盤からサボりっぱなしで上積み乏しい。
 優勝候補CARは、2連敗→4連勝→2連敗と波に揺られてザップンザップン。やっぱりこのチームは、というかQBデロウムは優勝候補とかおだててはダメです。まあ、WRスミスに依存しきってたパス攻撃がスミスのコンディションの悪さで立ち行かなくなったのがつまずきの最大の原因でしょうが。頼みの守備もいまいち。LBがしょぼい。今後は、このまま勝ったり負けたりで9勝止まりが7割、デロウムぶち切れ怒涛の連勝でWCに滑り込むのが3割といったところか。3割を潜り抜けてくればPOでも怖いですが。TBは、開幕2試合でわずか3得点、そして3試合目で復調の兆し見せだしたQBシムズが脾臓破裂でクラッシュと悪夢の序盤戦。ハイレベルな地区だけに、ちょっとでも調子落とすと昨季の優勝チームでも一気に地獄に落とされるということです。

NFC西:1.SEA(4-3) 2.STL(4-3) 3.SF(2-5) 4.ARI(1-7)

 昨季のSB敗者SEAは一応首位とはいえ先行き真っ暗。大枚叩いて残留させたRBアレキザンダは早々に壊れ、LGハッチンソンを引き抜かれた穴は丸っきり埋まらず、その腹いせに取ったWRバールソンはやっぱり何の役にも立たないという。さらにWeek7にはQBハセルベックまで故障してしまい、チームも連敗とクライシス状態。頼みは地区レベルの低さからくるスケジュールの緩さだけです。
 STLは、QBバルジャーがマイク・マーツから離れたらINT病が完治したのか12TD1INTと絶好調。やってるオフェンス自体は案外変わりなく、多くのWRを複雑なルートに走らせてばっしばしパス投げまくってるんですが。ここは今後、勝ち星伸ばせるかは守備次第。この前、試合見たときは致命的に弱いDBをごまかすために積極的にブリッツ仕掛けるという手にでて、それが通用していた前半のうちは相手を完全に封じるも、読まれた後半はまんまとボコボコにされてたりしましたが。
 再建中のSFは、後回しにされた守備は絶賛崩壊中ですが、攻撃の方はQBスミス、RBゴアという期待の若手がそこそこ健闘。まあ、いいんじゃないでしょうか今年はこれで。よろしくないのがARI。RBエジェリンを取り、新スタジアムまで作って、今年こそはと意気込みながら、再建中のSFにまで遅れ取るという、ファン悶死ものの所業。心配していたOLが、心配してた以上にQBを守れない、RBを走らせられないのが全て。ラン攻撃は今年も最下位まっしぐら、1位のATLの3分の1も走れてません。やっぱりラインて大事です。既に今季はQBライナートの修行期間と化してしまってますが、このまま1勝もできずにシーズン終わったりはしないでしょうねまさか。