2003シーズン(4) 〜AFC北地区、AFCまとめ〜

  • 仄暗い地区の底から…AFC北地区

 這い上がれない貧者たち、AFCのスラム。

 3年前のスーパーボウル制覇がなかったことにされてる感があるBAL。私も覚えてないです。あの年のスーパーボウルは本当に地味でした。去年はBALが誇るシリアル・キラー、LBレイ・ルイスが怪我がちだったことで、自慢の守備がリーグ22位まで急降下(01年は2位)。当然、ルイスさえ万全なら一気に持ち直します。DLが弱そうですが、これも問題なし。DLは相手RBを止めずに敢えてスルー、後ろに待ち構える凶悪LBの殺人タックルによって恐怖を与えて走る気をなくさせる、という「ディフェンス・スクリーン」殺法が展開されるのです。攻撃はRBジャマール・ルイスのごり押しランと、プロ・ポートボーラーTEヒープへのパスで進んだり、下がったりしながら、Kストーヴァーのキックで3点。先発QBは土壇場でレドマンからルーキーのボウラーだかボラだかに代わったようですが、BALではプロの経験よりポートボールの経験の方が大事なので、誰がやってもたいした差はありません。へたにキャリアのあるQBだと「自分で何とかしてやろう」とか余計なこと考えて足を引っ張るだけですから、むしろ良いかも。去年:7勝9敗→今年予想:9勝6敗、AFC北地区優勝。

 開幕直前に守備の要LBポーターが撃たれるというショッキングなニュースに襲われたPIT。命に別状はないようですが…。回復を願います。堅守が自慢のPITですが、「あれ、でもパス守備はたいしたことないんじゃない?」ということが去年バレてしまいました。バラしたのはベリチックです。その結果、去年はラン守備1位に対してパス守備は20位。このラン守備1位というのはもちろんDL、LBの力もありますが、そもそも相手が手ごわいDL、LBを避けてパスを多用した結果だと思われます。このオフもセカンダリにたいした補強は見られません。Sフラワーズ放出は特に痛くはないにせよ。狙い撃ちされることは必定です。攻撃はRBベティスポンコツになってきたため、安定したボールコントロールは望めません。控えよりも給料が安い先発QBマドックスが2年連続で高いモチベーションを保てるかが鍵。つまり「NFLの舞台に立てるだけで最高っす」と思ってた気持ちを保てるか、ということですが。やっぱりお金もうちょっと欲しいっす。WR陣はリーグ最強クラス。元QBのWRランドル・エルを生かした愉快なアトラクションは楽しみです。去年:10勝5敗1分→今年:8勝8敗。

 乏しいタレントをやりくりして、攻撃23位、守備21位ながらプレイオフに進出してみせたCLE。このオフにはベテランLBをごっそり放出。若返りを図る、って元々若いイメージのあるチームなんですけど。サラリーキャップにも余裕ありそうですが、補強はほとんどなし。単に金がないだけなのでしょうか。スペシャルチームは強力なのでしょうが、これほどセールスポイントが見つからないチームも珍しいです。それでも去年もなんだかんだで勝ち星を拾っています。これで今年もプレイオフに進出するようなことがあれば、ブッチ・デイヴィスHCは名将ということです。去年:9勝7敗→今年:6勝10敗。

 ここ10年間で勝ち越しなし、完全無欠のドアマット人生CIN。どれだけ泥吸い取ってるのか。阪神タイガース、MLBのデトロイト・タイガースと並んでダメ虎三銃士と称されているとか。日本の虎は優勝目前で三銃士解散かという活躍ぶりですが、デトロイトの虎は勝率2割5分ちょいでリーグ全体でもぶっち切りの最下位独走。シンシナティの虎の運命はどっちだ。どっちだって、それはまあ後者だと思います。話題はドラフト1順1位指名のQBカーソン・パーマーと、念願のヘッドコーチ就任となった守備の才人マーヴィン・ルイス。ルーキーとコーチ以外の話題がないというのも何ですが、それでも話題があるだけましとも言えます。焦点は、パーマーの出番がいつかということ。もちろん負けが込むほど早くなるわけですが。第10週くらいでしょうか。私の想定ではその時点で1勝8敗になってます。去年:2勝14敗→今年:2勝14敗。

1位 BALレイヴンズ(ボルティモア・ナイトメア)
2位 PITスティーラーズ(ポーターは意外と早く復帰出来るみたいですが)
3位 CLEブラウンズ(QBホルコムで客は呼べるのか)
4位 CINベンガルズ(がんばれディロン)


 さてAFCの予想をまとめますと、地区優勝がBUF、KC、TEN、BAL。ワイルドカードがNEとSD。わりとまともに考えたつもりなのに、去年のプレイオフチームがTENのみだったりするのは何でしょう。業? ゴー。
 ここから更にAFC王者を予想。最初はKCを本命にするつもりでした。AFC決勝でそれまでパーフェクト・シーズンを過ごしていた相手キッカー(ヴィナティエリあたり)が外して、モーテン・アンダーセン決勝FGとかそういうシナリオ。結構アリかなと思ったんですが、それ以上にどうもBUFが気になって仕方がないのです。何でそこまで気になるのか自分でもよく分かりません。こういう「予感」、今まで当たった試しはないのですが、AFC本命◎はBUFビルズ。
 対抗○はプレイオフに出るまでが厳しいものの、出てきさえすれば相当怖いNEペイトリオッツ。このチームとはどこもプレイオフで当たりたくないでしょう。単穴▲はまた難しい。残ったチームはどれも穴っぽい。そもそも穴っぽいチームしかプレイオフ予想してないからですが。攻め倒すKC、守り倒すBAL、拝み倒すTENといずれも一発ありそうです。本文では4位と書きましたけどDENも不気味。ですが、2年連続で本命にしてきたSDを今更捨てるわけにもいかないのです。▲はSD。若さに期待。

◎BUFビルズ
○NEペイトリオッツ
▲SDチャージャーズ

 せめて1チームくらいはプレイオフに進出していただきたい。

  • タカクさんの予想

一人勝ち。

さて、昨年いたのかどうだかさっぱりわからないナイスな存在感を放っていたレイベンズ。今年も同窓会で下の名前忘れられてる子みたいな感じになりそうです。レイ・ルイスの復帰とともに、鬼守備は復活するか。しかし、問題は攻撃。ジャマール・ルイスは走るでしょうが、如何せんQBレッドマン。誰なんだレッドマン。レシーバー陣もほぼノーインパクトなので、プレーオフとかは相当難しいと思われます。エルヴィス・ガーバックってどうしたんだろう。

さて、今年こそ。本当に今年こそのスティーラーズ。ようやくまともにパスを投げられるQBマドックスを手に入れて、今年は夢が広がります。タッチダウン・トミーは俺にとってはトミー・ヴァーデルなんですが、そこはどうでもいいです。WRはヴァレスとウォードが鬼なので、普通に投げられれば問題はないですし。ベルの復帰でDFが凄みを取り戻せれば、タンパあるいはフィラデルフィアとのごちごちした削り合いのスーパーが見れるかも。でもやっぱりそこで負けそうなんだよなぁ。それより以前に、1回戦当たりで壮絶な負け方しそうなんだけど。

去年見事に俺の期待を裏切ったベンガルズ。今年もやっぱりうひーです。ドラフト1順指名のQBパーマーは本当に気の毒。唯一期待できるのはマーヴィン・ルイスのHC就任か。でも経験ないんだよね。だめだこりゃ。

さて、ブラウンズ。非常にコメントしづらいブラウンズ。QBは英才教育を受けていたはずのカウチが、プレーオフで鬼の勝負強さを発揮したホルコムにとってかわられるようです。素性の怪しさはおそらく湘南ベルマーレパラグアイ人を遥かに凌駕すると思われますが、何しろ勝負強さには代えられません。それ以前に俺はこの人が勝負強いのかどうかさえあんまりよくわからない。名前的にはWRノースカットに今年も期待。

1.スティーラーズ 雪のピッツバーグでカウアー憤死。
2.ブラウンズ うーん。クリーブランドはキャブスも弱いからなぁ。
3.レイベンズ まあ、普通にちょぼちょぼ勝って、普通に負けると思う。
4.ベンガルズ この地区のマスコット的存在。皆に愛され50周年。


さて、投げやりな予想が終わりましたが。後から見てみると割にまともな順位表。おお。すげえ。
ワイルドカードペイトリオッツ、コルツ。
レイダーズは1年持たないと思います。
プレーオフは、
スティーラーズ
ペイトリオッツタイタンズ
一応ダークホースでチーフスってところでしょうかね。