Week6:CHI@ARI 実況:豊原アナ、解説:宍戸博昭

 さてと。先週末に資格試験あって追い込んでたので、2週ほど休みましたが再開。今日は昨日深夜のKC@PITのビデオを見ようと思ったら、野球が雨で流れたとかで19時からCHI@ARI放送してたので、そちらを。ここまで5連勝、得点も失点もリーグ1位という覚醒した熊、CHIの強さの秘密はどこにあるのか、を観察しようと思ってたのですけど。どちらかというと、ARIの弱さの秘密を存分に見せてもらうことに。もう知ってるから、あなたたちが勝負弱いのは。CHIはなんとも不出来な試合、特に前半はラヴィ・スミスHCのションボリ顔とレックス・グロスマンのもやし顔ばかりが映されてました。ただ、こういう完全な負け試合で無理矢理な勝ち方することで、シンデレラチームとしてのオーラをまとってきたりしますから。


  • マット・ライナート(ARI/QB)

 まだデビュー2戦目の新人QBですが、リーグ1位のCHI守備相手にしながら堂々たる司令塔ぶり。試合終盤でもその余裕すら感じさせるクールな立ち振る舞いは、トム・ブレイディを彷彿とさせるものある、といったらまだ誉め過ぎですか。どことなく顔も似てるし。ただ、ブレイディと違うのは、チームメイトにアダム・ヴィナティエリがいなかったということ。残念でした。ともあれ今後も注目したいQBであることは確か。気に入りました。

  • ニール・ラッカーズ(ARI/K)

 ヴィナティエリになれなかった人。あるいはライナートのデビュー2連勝を2連敗に変えた人。まあ、先週外した同点FGは51yですから厳しかったにしても、この日はホームスタジアムで新人QBに40yFGまで持ってきてもらった上で外してるのですから、全く言い訳できません。昨季、NFL記録を作ったKなのですが。記録って無力。

  • エジェリン・ジェイムズ(ARI/RB)

 アーラッカに襲われてファンブルリカバリターンTD奪われたのは大失態でしたがCHI守備相手にまずまず頑張ってた。ような気がしたんですが、数字見たら36回で55y、平均1.5yてすごいヒドイことになってました。平均1.5yのRBに36回もボール持たせたら、そりゃファンブルもします。

  • オリヴァー・ロス(ARI/OT)

 レフティのライナートにとって生命線となるRT。カート・ワーナーを散々見殺しにしてきたARIのOLも、この日はおおむねパスプロは頑張ってたのですが、3Q終盤になんの変哲もないDEのパスラッシュに対して、ロスが柳沢もビックリな完璧スルーを見せて、ライナートの背中に痛恨の一撃が炸裂。これがファンブルリカバーTDまで持っていかれて、結果、冬眠してた熊を起こすことに。

  • エイドリアン・ウィルソン(ARI/S)

 あいかわらずのサック魔ぶりで、この日もQBグロスマンからファンブルロストを誘発。まさにデンジャラス・セイフティ。わけが分からない。

 ここまでQBレート100超というその好調ぶりはどんなものか、見てやろうと思ったら、この日は0TD4INTでQBレート10.7。10.7て。どこか相手を見下したかのような、安易なロングパスを序盤から連発したことでリズムおかしくした感じ。開幕から連勝中、相手はARIということで調子に乗っちゃいましたか。豪腕という感じではなく、キレイなスパイラルの柔らかパスをしっかり落とすという。ライナートがブレイディなら、こちらはチャド・ペニントンに近いタイプ。ペニントンよりは得意のパスレンジが長めな感じですが、虚弱度と顔の白さはそっくりです。

  • ブライアン・アーラッカ(CHI/LB)

 途中までは「体調悪いとかしか考えられない」と宍戸氏に言われるほど存在感希薄でしたが、3Q終盤、相手のランプレイに対してRBでなく近くにいたブロッカをヤケ気味にぶっ飛ばしたら急に気が晴れたのか、4Qになるとがぜん大暴れ。どこにでも出没する鬼の守備範囲を披露してました。しかし何だったのでしょう、前半の消えっぷりは。

  • デヴィン・ヘスター(CHI/CB/PR/KR)

 奇跡的な大逆転劇のトリを飾ったのが、この新人の83yパントリターンTD。すでにリターンTDは2本目とか。シンデレラがお城への扉を開けるためには、ビッグプレイ能力の高いディフェンスとミラクル起こすスペシャルチームの二つが鍵となるのですが。CHIはこの二つを兼ね備えてることをこの試合で証明したわけで、これはいよいよシンデレラ最有力ですか。